日銀の野口旭審議委員は29日、札幌市で講演し、2%の物価目標について「達成は着実に近づいている」と述べた。その上で「政策金利調整の必要性がこれまで以上に高まりつつある」と指摘。今年1月に続く追加利上げのタイミングが接近しているとの認識を示した。
世界経済の現状に関しては「米関税政策という新たなリスクに直面し、その成り行きを注意深く見守りつつある段階」と説明。内外経済への影響を点検するため「当面は物価の基調を可能な限り慎重に見極める必要がある」と語った。
金融政策を巡っては、「(物価の)上振れリスクにも配慮が必要で、新たな政策(に関する)視野が必要な段階が近づきつつある」と強調。「経済情勢に即応した調整を柔軟に実行していくことが必要だ」と指摘した。
日銀の野口旭審議委員=19日、東京都中央区
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。