アサヒグループホールディングス(GHD)は1日、商品の受注業務を臨時に手作業で対応したと明らかにした。9月29日に同社がサイバー攻撃を受け、システム障害が発生したことに伴い酒類や飲料、食品の受注や出荷業務が停止していた。1日午後時点でも影響は続いており、商品の配送に遅れが生じているなか、一時的な対応措置をとった。
対象品はアサヒビールの「スーパードライ」定番品のほか、飲料や食品事業会社の主力商品に限定した。顧客からの注文を電話などで受け付け、手作業で集計した。2日以降の対応は未定としている。1日の受注分は準備が整い次第、出荷を再開する。
対象品以外の商品は引き続き受注や出荷業務を止めている。主要工場の稼働は止まったままだ。コールセンターの業務も停止している。
アサヒGHDは9月29日午前7時ごろ、サイバー攻撃を受けシステム障害が発生したことを確認した。国内の酒類や飲料、食品の受注や出荷業務が停止した。捜査当局には同日アサヒGHDが「ファイルが暗号化されたランサムウェアの被害にあったようだ」と報告した。
同社は「復旧のメドはまだたっていない」としていて、発生原因や経緯を引き続き調査している。
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