富士山の御殿場ルート新5合目から山頂に向かう登山者。同ルートは登山者が大幅に減少した=静岡県御殿場市で2025年7月10日午前8時59分、野田樹撮影

 環境省は、富士山の今夏の開山期間(7月1日~9月10日)に8合目を通過した登山者が、昨年比0・4%増の20万5100人だったと発表した。今夏から入山規制を始めた静岡側が減少し、規制2年目の山梨側が増加に転じた。入山料(通行料)4000円を徴収する影響が注目されたが、天候などに恵まれて昨年とほぼ同水準になったとみられる。

 同省によると、山梨側の吉田ルートが12万1068人(昨年比6211人増)。昨年は山梨県が入山規制を始めた影響などで、登山者数が前年比16・3%減だった。今年は通行料を2000円から4000円に値上げしたものの、増加に転じた。

 静岡側は富士宮ルートが5万5121人(同1903人増)▽須走ルートが2万1792人(同1038人減)▽御殿場ルートが7119人(同6292人減)。御殿場が昨年に比べて5割近く少なく、3ルートでは昨年比6・1%減となった。

 静岡県によると、御殿場ルートはトレイルランニングの練習で利用されることが多く、登るたびに支払う入山料が敬遠された可能性があるという。

 同省は4ルートの8合目に設置した赤外線カウンターで人数を調査している。山開きは山梨側が7月1日、静岡側は7月10日。【野田樹】

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