クイズ形式のワークショップで解答の札を掲げる学生(1日、仙台市で開いた薬王堂の内定式)

東北地方で多くの企業が1日、2026年春入社予定者の内定式を開いた。事業拡大などに伴い積極的な採用姿勢を続ける企業が目立つ。単なるセレモニーで終わりにせず、社業への理解を深めてもらうための様々な工夫もみられた。

ドラッグストアの薬王堂は「楽しい内定式」(人事部)を目指し、クイズ形式のワークショップを初めて開いた。「薬王堂は創業何年?」などの質問に学生がグループごとに話し合い、解答の札を掲げた。

全国から大学生ら100人ほどが会場の仙台市内のホテルに集まった。出店攻勢をかけているため、高校生を含む新卒採用者数は25年春より3割ほど多くなる見通し。

アイリスオーヤマは同市の拠点に大学生を中心に300人超の内定者を集め、前日からの1泊2日の形式で開催した。新型コロナウイルス禍で20年以降は全国の複数拠点をオンラインで結ぶ方式が続いていた。大山晃弘社長は「実際に顔を合わせることで同期意識が向上する」と話す。

アイリスオーヤマは仙台市の拠点に300人超の内定者を一堂に集める方式に戻した(1日、仙台市)

トヨタ自動車東日本が同市で開いた内定式には事務・技術職の大学生らが参加した。内定者数は過去最多の77人で、グループの生産拠点として存在感が増している。

七十七銀行は同市内の複合施設で内定式を開き78人が出席した。黒田隆士常務は「人生において何よりも大切なのはチャレンジし続けることだ」と語りかけた。26年4月で創立130年となる山形銀行には38人が入行予定で、藤山豊取締役は「新しい時代の山形銀行と輝く山形の未来を一緒に創ろう」と呼びかけた。

東北電力と送配電を手掛ける東北電力ネットワークは同市内で内定式を開き、182人が参加した。ジュースバーなどを展開する青木フルーツ(福島県郡山市)はオンラインで内定式を開き、全国から28人が参加した。青木信博会長は販売増に向けて「みなさんの力を借りたい」と話した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。