清水港と土肥港を結ぶ駿河湾フェリー=ふじさん駿河湾フェリー提供

 駿河湾フェリー(清水港―土肥港)の運営法人は、1日からフェリーを運休していることを明らかにした。船体後部のプロペラが損傷しているのが見つかったためで、運航再開のめどは立っていない。

 運営法人によると9月30日、運航中のフェリーでエンジン音や振動の異常を船員が確認。最終便を運休して清水港で潜水士が船底部を確認したところ、右側のプロペラが布やチェーンを巻き込み、プロペラの羽根(4枚)がすべて損傷していた。現在、修理業者と交渉中で、期間や費用は未定という。

 フェリーは今年1月、清水港の台船が損傷して車両の積載を9月11日まで中止した。8月には左右のプロペラが共に損傷していたことも判明し、一時運休に追い込まれていた。

 利用客の低迷や運航コストの増大により、運営法人の決算は2023年度から2期連続で赤字。資金繰り支援のため県は、3億1000万円を法人に支出する補正予算案を9月静岡県議会に提出した。

 鈴木康友知事は「運航実績や経営状況を改めて検証し、1年後をめどに運航継続の是非を判断する」との考えを示している。【太田圭介】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。