連携協定を締結し、記念撮影する近鉄百貨店の梶間隆弘社長(左から3人目)と学校法人立命館の森島朋三理事長(同4人目)ら(3日、大阪府茨木市)

近鉄百貨店は3日、立命館大学と町づくりや人材育成で協力することを目的とした連携協定を結んだ。あべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)の催事スペースを活用し、大学教員や学生が先生役となり子ども向けの実験や工作などの体験教室を開いたり、学生の研究成果の発表会を実施したりする。交流拠点としての百貨店の価値を模索する。

立命館大の大阪いばらきキャンパス(大阪府茨木市)で締結式を開いた。出席した近鉄百貨店の梶間隆弘社長は「百貨店業界が今後も生き残るためには、モノを売るだけではない新たな事業創造が不可欠だ。大学の教員や学生の最先端の知見や課題認識をお借りしたい」と協定の意義を説明した。中長期的な取り組みについては今後詰める。

学校法人立命館の森島朋三理事長は「教育機関と百貨店は同じく、少子高齢化という構造的課題に直面している」とした上で「違う観点から地域おこしに取り組むことで、その奥にある日本社会の共生という本質的なテーマを一緒に考えられるのではないかと思う。既存価値の融合によるイノベーションを起こしたい」と話した。

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