生成AIサミットで講演する平デジタル相(6日午前、東京都千代田区)

日本経済新聞社が主催する「生成AI(人工知能)サミット」が6日、東京都内で開幕した。「AI共創時代の未来図」をテーマに、幅広い業界の企業経営者や大学教授らが議論する。社会課題の解決に挑むスタートアップ10社が参加するピッチコンテストも実施する。8日まで。

6日午前には平将明デジタル相が基調講演した。欧州や米国のAI規制と比べて「日本はレギュレーションをあまり厳しくせず、学習しやすく実装しやすい方針を目指した」と語った。東南アジア諸国連合(ASEAN)などの国で評価されているといい「日本の規制モデルが各国のモデルになりつつある」と話した。

米オープンAIが動画生成AIサービス「Sora(ソラ)」で日本のアニメキャラクターなどを無断利用していた問題について「せっかく実装しやすい国を目指しているのに規制強化に舵(かじ)を切らざるを得なくなる」と指摘した。「ビッグテックはしっかり自主的に対応していただきたい」と話した。

高市早苗氏が勝利した4日投開票の自民党総裁選に触れ「AIについていろんな問題意識を持っている方。世界の動きを見ながら日本政府としてもアジャイルに対応していきたい」と述べた。

生成AIサミットはAIの活用による産業・企業の生産性向上、運用におけるルールやガバナンスのあり方を議論する。生成AIが企業の業務プロセスや働き方にどのような変革をもたらすか、日本の競争力を高める戦略を考えるセッションなどを開く。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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