週明け6日午前の東京株式市場で日経平均株価の上げ幅が一時、前週末比2100円を超えた。積極財政を掲げる高市早苗前経済安全保障担当相が自民党の新総裁に選出され、幅広い銘柄が買われた。日経平均は、取引時間中の史上最高値を更新。4万8000円台が視野に入った。午前の終値は2065円86銭高の4万7835円36銭。
東京外国為替市場では、円相場が1ドル=149円台後半に急落した。高市氏の自民党総裁選勝利を受けて日銀の早期利上げ観測が後退し、円売り・ドル買いの動きが広がった。午前11時現在は149円78~79銭と、前週末比2円38銭の大幅な円安・ドル高。円はユーロに対しても売られ、1999年のユーロ導入後の最安値を更新した。
市場関係者は株価の急上昇について、「高市氏の財政拡張的な政策が国内景気を底上げするとの期待が膨らんだ」(大手証券)と指摘した。特に、高市氏が重視する防衛政策に関連した銘柄の上昇率が大きかった。一方、日銀の追加利上げが遠のくとの観測から、銀行株は下落した。
東証株価指数(TOPIX)も取引時間中の最高値を更新した。午前の終値は前週末比89.51ポイント高の3218.68。
東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債(第380回債)の流通利回りが一時、1.670%に上昇(価格は下落)した。
上げ幅が2100円を超えた日経平均株価を示すモニター=6日午前、東京都中央区
1ドル=149円台後半に急落した円相場を示すモニター=6日午前、東京都中央区
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