
総務省が発表した2024年度のふるさと納税に関する現況調査で、山口県下関市への寄付金額が過去最高の約26億3000万円となり、中国地方で初めて1位の座を獲得した。寄付金額は前年度比約9億6000万円増と大幅アップ。全国1788自治体の中でも89位に食い込んだ。前田晋太郎市長は定例記者会見で「市のポテンシャルの高さを改めて感じる」と喜んだ。【山本泰久】
寄付金額26億円超 県内でも突出

中国地方では、2位鳥取県米子市(寄付金額約16億2800万円)▽3位島根県出雲市(同15億9900万円)▽4位同県浜田市(同14億円)――と続く。県内では、2位長門市(同6億7500万円)▽3位山口市(同4億6000万円)▽4位宇部市(同2億円)――となっており、下関市への寄付金額は突出している。
下関市の返礼品は、特産のフグを使ったものの人気が高く、寄付金額全体の56%を占めた。他の品目も健闘し、23年度は寄付金額6800万円だった冷凍ギョーザが24年度は2億2000万円と大幅増。クレープも23年度5000万円から24年度1億円を突破した。市の担当者によると「冷凍ギョーザは寄付額1万円で180個もらえる点などお手ごろ感が功を奏した。クレープは返礼品としては珍しく、認知度が広がったのではないか」とみている。

前田市長は「ギョーザもクレープもかつては有名ではなかった。どんな自治体にも、こうした眠っているものがあると思う。ふるさと納税は市民のビジネスチャンスにもなる。引き続き寄付金額向上に努めたい」と話した。
下関市ではふるさと納税の寄付金を、児童館の遊具更新、インクルーシブ公園整備、子育て支援などに活用している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。