アサヒグループホールディングス(GHD)へのランサムウエア(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃を巡り、「Qilin(キリン)」を名乗るグループがダークウェブ(闇サイト群)に犯行声明を公表したことが、8日までに分かった。同社の財務情報や事業計画書、従業員の個人情報など少なくとも27ギガバイト(ギガは10億、GB)データを盗んだとしている。
アサヒGHDは日本経済新聞の取材に対して犯行声明について「現時点でお答えできることはない」としたうえで、「被害内容や範囲については調査中」とコメントした。流出した文書にはアサヒGHDの実在する社員の個人情報があったとみられる。
アサヒGHDは9月29日午前7時ごろ、サイバー攻撃を受けシステム障害が発生したことを確認し、同日に捜査当局に報告した。飲料や食品の受注、出荷ができないことから主要工場では生産を主要工場の稼働を停止したほか、コールセンターの業務も実施できない状態が続いている。
サイバー攻撃を受け、アサヒGHDは顧客や取引先の個人情報を含む重要データの保護を優先し、障害が発生したシステムの遮断措置を講じた。
【関連記事】
- ・アサヒGHD、サイバー被害の影響続く 動向まとめ読み
- ・アサヒGHDにランサム攻撃 DX下の「全停止」リスクと説明責任
- ・アサヒGHD、サイバー被害は「ランサムウエア」 情報漏洩の可能性も

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。