IOWNと触覚を伝送する端末を活用し、遠隔で前屈のサポートを行う様子(8日、東京都港区)

NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)は8日、視覚や触覚を遅延なく伝えることで遠隔でリハビリやトレーニング支援を実現できたと発表した。村田製作所子会社で触覚技術を開発するミライセンス(横浜市)と組み実証した。人手や場所にとらわれず医療や福祉のサポートを受けられるようにする。

引っ張られたり押されたりする感覚を体験できるミライセンスの端末を使う。視覚や聴覚に加え、左右の手の動きや足の振動といった複数の感覚情報をリアルタイムで相互に伝送することで、離れた場所にいる人にも指導がしやすくなる。

NTTの次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用することで、10キロメートル離れた環境においても遅延なく動きや感触を伝えられることを確認した。

トレーニングを想定した場面では、端末を手に持ったトレーナー役が両手を伸ばし前屈を行うと、もう一つの端末を持つ人に振動が伝わり手が下方向に誘導された。トレーナーの動きと連動した足踏み運動などもできた。

9〜10日に東京都港区で開かれる「NTT docomo Business Forum'25」で実証実験のデモンストレーションを実施する。実用化に向け、福祉だけでなく物流や小売企業などパートナーを募るとしている。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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