ライオンは8日、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)ジャパンと協力して独自の大規模言語モデル(LLM)の開発を始めたと発表した。生産現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)や競争力の向上につなげるため、学習データを増やしてLLMの精度を高めていく。

4月にAWSジャパンのプログラムに参加し、LLMの内製開発体制を整えてきた。アリババの生成AI(人工知能)の基盤モデル「通義千問(Qwen)」をベースにし、研究報告書や製品情報、品質評価データなどの社内知見を学習データとして投入している。複数の事例を踏まえた回答ができるなど情報の網羅性が大きく向上した。

ライオンによると、製造現場では長年の経験で蓄積された「暗黙知」が支えになっている。一方、熟練技術者の退職によって貴重な知識やノウハウが失われつつあることが課題だ。これまで培ってきた知的財産を生かして生産の効率化などに取り組む。

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