
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は9日、個人向けに不動産などに小口で投資しやすくするデジタル証券の発行、販売を始めたと発表した。スマートフォンを通じて最低10万円から投資できるようにする。投資のハードルを下げることで個人投資家の顧客層を拡大し、収益源の多様化を図る。
サービス名は「ASTOMO(アストモ)」。まず不動産を裏付け資産にしたデジタル証券を販売する。Finatextホールディングス傘下のスマートプラス(東京・千代田)が手がけるクラウド型の証券取引基盤を活用し、店舗に行かなくてもスマートフォン上で取引を完結できるようにする。
アストモとは別に、富裕層向けに対面で債券を裏付け資産にしたデジタル証券の販売も始める。第1号案件として、三菱UFJフィナンシャル・グループが発行する社債をデジタル証券化して販売する。公募型のデジタル証券を活用した社債での調達は国内の銀行グループとして初という。
デジタル証券はブロックチェーン(分散型台帳)技術を使い、電子的に発行する財産的価値(トークン)だ。不動産を中心に発行が増えており、証券会社などで参入の動きが加速している。今回の参入により、デジタル証券の取り扱いは大手対面証券5社全てに広がった。
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