HIOKIの品質協創センターで仕入れ先に解析装置の概要を説明する同社担当者

HIOKIは部品の仕入れ先企業などと連携し製品の品質向上に取り組む。15日、製品トラブルの原因を分析する「品質協創センター」についての説明会を取引先向けに開いた。センターに設置した解析装置などを無料開放することや、品質に関わる教育プログラムを提供することで供給網全体で品質向上を推し進める。

品質協創センターは長野県上田市の本社4階に設置し、X線で内部構造を把握する解析装置など6機種を各1台配置して8月末頃から稼働を始めた。今後新たに数機種を導入するほか、同社の電気計測器なども7台用意する。これまでは社内での利用が中心だったが、今後は仕入れ先にも積極的な利用を促す。品質に関する教育プログラムは2026年から提供を始める計画だ。

同社の製品が保証期間内に不具合を起こす事例は20年に約100件が確認され、そのうちの約20%に仕入れ先が関係していたという。同社は30年までに不具合の件数を20年比の10分の1まで減らす目標を掲げており、同センターの設立もその一環となる。

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