
食品スーパーのロピアを運営するOICグループ(川崎市)は15日、東証スタンダード上場でホームセンターなどを運営するスーパーバリューを完全子会社化すると発表した。現在65.24%の株式を保有しており、TOB(株式公開買い付け)などで残りの全株式を取得する。買収総額は約35億円。両社の連携策など経営判断を速める。
TOB価格は1株当たり795円で、15日の終値に対して23%のプレミア(上乗せ幅)をつけた。買い付け期間は16日から12月1日まで。スーパーバリューは同日、TOBに賛同し応募を推奨すると発表した。
TOB成立後は少数株主から株式を買い上げるスクイーズアウト(強制買い取り)を実施し、スーパーバリューは上場廃止となる見通し。
スーパーバリューは埼玉県南部や東京都を中心にスーパーとホームセンターを運営する。OICグループは2022年に連結子会社化した後、スーパーバリューの店舗の一部をロピアと共同開発したモデル店に改装している。OICグループは31年度までに売上高2兆円を目指している。
同日発表した25年3〜8月期単独決算は税引き損益が1億3000万円の黒字(前年同期は9億900万円の赤字)だった。不採算店舗の閉鎖やロピアと商品の仕入れを共有したことで採算が改善した。
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