日産自動車は20日、次世代の電気自動車(EV)電池と期待されている全固体電池向けの技術開発で、米新興のリキャップ・テクノロジーズと協業すると発表した。電極の生産効率を高められる「ドライ電極」と呼ばれる技術の開発を共同で進める。同技術の確立で全固体電池の安価な量産を目指す。

全固体電池は通常のリチウムイオン電池と比べEVの航続距離を延ばしやすいが、量産に向けては生産コストの高さが課題の1つになっている。ドライ電極は電極の生産過程で化合物を乾燥させる工程が不要となり、電池全体の生産コストを下げられる。

リキャップはドライ電極の独自の生産技術を持つ。日産とリキャップは電極に使う材料開発や性能の評価などで連携し、ドライ電極技術の実用化を狙う。

日産は全固体電池の自社開発を進めており、1月には試験的な生産ラインを稼働させた。2028年度までに全固体電池を搭載したEVの販売を目指している。

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