
JR九州は20日、2024年度に1日の平均通過人員(輸送密度)が2000人未満となったローカル線は13路線16区間だったと発表した。合計で約48億円の営業赤字となった。訪日客らの観光需要により管内全体で乗客が増え、対象線区は23年度(13路線18区間)から減少した。
24年度に輸送密度が2000人以上となり対象から外れたのは、唐津線の久保田―唐津、指宿枕崎線の喜入―指宿の2区間。日南線の油津―志布志間も大雨に伴う長期運休があったため除外した。一方、日田彦山線の田川後藤寺―添田間が新たに対象となった。

区間別の営業赤字をみると、日南線の田吉―油津間が6億5600万円で最大だった。23年度(7億300万円)からは改善した。日豊線の佐伯―延岡(5億5700万円)、指宿枕崎線の指宿―枕崎(4億9200万円)が続いた。対象となった16区間の赤字額を合計すると前年度より約1億2000万円増加した。
輸送密度は指宿枕崎線の指宿―枕崎間が216人で最少だった。筑肥線の唐津―伊万里間と豊肥線の宮地―豊後竹田間がともに218人で続いた。
同日発表した24年度の駅別乗車人員は、首位の博多駅が前年度比5%増の12万5462人となった。西九州新幹線の部分開業効果で新大村駅(943人)が30%増と最も伸びた。
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