国立競技場(東京・新宿)の呼称が2026年1月から「MUFG スタジアム」になります。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がネーミングライツ(命名権)を取得しました。最近は駅や歩道橋、風力発電所にも企業名を冠する動きが広がっています。マーケティング戦略として注目が高まる命名権の最新トレンドが分かる記事を集めました。(内容や肩書などは掲載当時のものです)

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国立競技場の命名権、推定で5年間100億円

MUFGが取得した国立競技場のネーミングライツの総額は5年間で約100億円とみられます。全国各地でスタジアムやアリーナの命名権を企業が取得する動きが相次ぐなか、国内最高額となります。MUFGの亀澤宏規社長は会見で「命名権だけでなく、一緒に新しい価値をつくりたい」と語りました。国立競技場の魅力を世界にどう発信していくのか注目されます。

  • ・国立「MUFG スタジアム」は100億円規模 命名権ビジネス開花
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「日産スタジアム」命名権は終了へ

日産自動車との契約が終了する見通しの「日産スタジアム(横浜国際総合競技場)」を巡って、横浜市が苦慮しています。日産との契約を現在の半額以下で2026年から1年間更新する方針でしたが、「安すぎる」との声が一部市議から上がりました。横浜市は金額や期間、公募など今後の対応を改めて検討します。命名権は地元市民の財産といえるだけに、多くの関係者が納得できる契約内容が求められます。

  • ・「日産スタジアム」命名権2027年に終了 リストラ優先、象徴が風前の灯
  • ・日産スタジアム命名権の大幅減額更新、横浜市長「再検討したい」
  • ・「日産スタジアム」命名権、日産が半額以下で更新打診 横浜市に

全国各地で命名権 歩道橋や風力発電にも

高松琴平電気鉄道(高松市)の長尾線林道駅の副駅名が2月に「はなまるうどん駅」になりました。うどんチェーンのはなまるが1号店の最寄りにある同駅の命名権を取得し、香川発祥であることをアピールする狙いです。静岡銀行は風力発電所の命名権を取得しました。ブランド価値を高める手段として、命名権に着目する企業は今後も増えそうです。

  • ・「はなまるうどん駅」で香川発祥アピール 琴電の駅命名権
  • ・静岡銀行、県東部店舗をCO2実質ゼロに 風力発電活用
  • ・岡山市、歩道橋の命名権を企業に売却 24日から募集開始
  • ・高エネ研がネーミングライツ 大学共同利用機関で初
BUSINESS DAILY by NIKKEI

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