
いすゞ自動車や富士通などは27日、医薬品配送の実証実験を始めると発表した。温度や車両位置の情報をインターネットで共有し、製造拠点から納品先までの一元管理をめざす。医薬品の安定供給につなげる。
11月から2026年3月まで、両社と医薬物流振興のロジスティクスナイト・ジャパン(東京都小金井市)の3社で実証する。医薬品を輸送するトラックから車両の位置と温度情報を取得し、医薬品の場所や品質を管理する。共同輸送や複数の荷物を一体化するパレット輸送の導入効果も検証する。
医薬品は卸会社やメーカーごとに管理することが多く、在庫の偏在や廃棄が課題になっている。3社は新型コロナウイルス禍など有事の際に、メーカーや卸会社を問わずに在庫の状況を一元で管理できる体制の構築をめざす。
いすゞは車両の運行計画や位置をインターネット経由で管理する「GATEX」を提供している。荷台の温度も確認できるため、温度管理が欠かせない医薬品の配送にも活用できる。
富士通は供給網全体を可視化する技術などを生かす。製薬会社などの競合同士でも、必要な物流データを安全に共有できるようにする。
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