豊田合成と関西ペイントが技術開発、車部品の成形と塗装を同時に

豊田合成は関西ペイントと共同で、大型自動車用プラスチック部品向けに新たな成形技術を開発したと発表した。自動車部品の成形と塗装を金型内で同時に行うもので、従来は小型製品にのみ使用されていた。大型外装部品の量産への適用は国内初となる。

開発した「インモールドコート技術」は、豊田合成独自の大型製品向け金型技術と、両社が協業した塗料の材料設計技術を活用した。塗装面の高い平滑性を実現し、ガラス面と一体感のあるシームレスな外観を可能にした。高級感の演出や新たな造形デザインが実現できる。

ウレタン塗料の採用により耐久性も向上し、洗車時の擦り傷が目立ちにくくなる。従来必要だった塗装ブースや乾燥炉が不要となるため、生産時の二酸化炭素（CO2）発生量を約6割削減できる。

両社は2026年春ごろにこの技術を用いた大型外装部品を市場投入する予定だ。豊田合成の国内外の生産拠点への展開も計画する。

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