
北九州モノレールを運行する北九州高速鉄道(北九州市)は27日、2026年4月1日を予定日とする運賃引き上げを九州運輸局に申請した。引き上げ率は普通運賃で平均14.5%、通勤定期は16.5%。子育て世帯の家計負担に配慮して通学定期は据え置く。運賃改定は消費税率の変更時を除くと15年10月以来、10年半ぶりとなる。
値上げに伴い、年3億1000万円の増収を見込む。老朽化する車両の更新費用などに充てるほか、電力料金や人件費の上昇に対応する狙いもある。25〜29年度の中期経営計画によると5年間の設備投資額は88億円に上る。

上田浩社長は日本経済新聞に対し「開業して40年たち、車両や通信設備を更新しなければならない。お客様に負担をお願いすることで、公共交通機関としての役割を継続的に果たしていきたい」と説明した。
普通運賃は最も長い5区(7キロ超)が320円から380円となる。定期券運賃の算定基準となる1区(1キロ以下)は180円から200円に上がるが、隣接する駅に100円で乗車できる「100円モノレール」は継続する。
北九州モノレールは1985年1月に開業した。小倉駅―企救丘(きくがおか)駅間の8.8キロを運行する。2024年度の輸送人員は過去最高の1253万人、当期損益は4億4000万円の黒字だった。北九州高速鉄道は第三セクターとして発足し、現在は北九州市が全額出資する。
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