JR宇都宮駅東側で先行開業した宇都宮LRT

宇都宮市の佐藤栄一市長は27日の記者会見で、次世代型路面電車「芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)」のJR宇都宮駅西側延伸について、既設の東側とつなげる工事は「やるべきだ」と発言した。「東西結合」はJR東日本の鉄路をまたぎ工事費がかさむため、栃木県の福田富一知事が22日の記者会見で「切り離して考えることも視野に入れるべきだ」と提案していた。

知事発言の発端は、市が20日に公表した「軌道運送高度化実施計画」の中で西側延伸の概算工事費を税抜き698億円(税込み約770億円)と見込んだことだ。JR東日本の鉄路をまたいで東西をつなぐ工事費が含まれる点を指摘し、事業費の大幅引き下げには「(東側とつながず)西側だけというのも有力な選択肢」と話した。

これに対し佐藤市長は「知事のそういうお考えも当然あると思う」と一定の理解を示した。その上で「(分断すると)車両基地や点検作業を別に考える必要があり、大変な金額が逆にかかってしまうかもしれない。まずは当初計画通りに進めていければ」と話した。

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