片山さつき財務相は27日、来日したベッセント米財務長官と財務省内で会談した。片山氏は会談後、日米関税交渉でまとまった対米投資のほか為替分野や対ロシア制裁も話題になったことを明らかにした。
両氏の協議は24日の電話に続き対面では初。片山氏にとっては財務相就任後初の海外要人との会談となった。
片山氏は対米投資について「速やかに誠実に実施することを申し上げた」と記者団に述べた。詳細な内容は明かさず、28日の日米首脳会談の地ならしの意味合いがあるとした。
ベッセント氏は今月、ウクライナ侵攻を続けるロシアを利するとして、ロシア産エネルギーの輸入停止を日本側に要望したとされる。片山氏は会談で議題になったことを明かし「ベッセント氏は『トランプ米大統領はこの戦争を終わらせたいと非常に思っている』と言った。機微にわたるので詳細は控える」とした。政府関係者によると、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制への対応も話題になったとしている。
片山氏はこのほか、高市早苗政権の積極財政政策について説明したと述べた。
ベッセント氏はトランプ氏の来日に合わせて訪問した。【山下貴史、高田奈実】
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