決算を説明する本城史朗CFO(28日)

三菱UFJ証券ホールディングス(HD)が28日発表した2025年4〜9月期の決算(連結外の海外事業合算ベース)は、純利益が前年同期比15%減の332億円だった。期初にトランプ米政権の関税政策で売買を手控える個人が増えた。夏場の株式相場の上昇に伴う取引増で補えなかった。

個人を中心とした国内営業部門の経常利益は38%減の123億円だった。顧客からの預かり資産は拡大したものの、4〜6月期にトランプ関税の不透明さから多くの個人が売買を手控え、株式投資信託の販売が大幅に減ったことが響いた。

本城史朗最高財務責任者(CFO)は決算会見で「足元では顧客の投資意欲は回復している」と話した。7〜9月期は株式投信や国内外の債券の販売が増え、経常利益は4〜6月期と比べて5倍に回復したものの期初の不振を巻き返せなかった。

投資銀行部門と投資家向け取引のグローバル・マーケッツ部門を併せた法人向けの経常利益は3%増の532億円だった。投資銀行部門の純営業収益は国内外で社債など債券の引受業務が好調で、10%増だった。M&A(合併・買収)助言に関してもクロスボーダー案件を多く手がけた。

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