
マツダは29日、「ジャパンモビリティショー2025」の報道発表で、走りながら二酸化炭素(CO2)を減らすプラグインハイブリッド車(PHV)のコンセプト車「ビジョン クロスクーペ」を公開した。排気中のCO2を回収する車載装置や微細藻類由来のバイオ燃料を活用する。強みとするエンジンを搭載しながら脱炭素を探る。
「内燃機関がどんどんCO2を出すという常識を変えていきたい」。マツダの毛籠勝弘社長はビジョン クロスクーペについて語った。駆動用のロータリーエンジンを搭載したPHVで、航続距離は最大800キロメートル。
マツダはCO2を吸い込んで育った藻を燃料の原料に用いることで、藻が育つ過程で吸収するCO2を含めると燃焼時に出るCO2排出量を実質9割減らせると試算している。これに加えて、独自開発した車載装置で排ガスに含まれるCO2を回収する仕組みを構築し、排ガス由来のCO2排出量を従来より2割減らす。
人の感覚をデジタル化した「人体・感性モデル」と人工知能(AI)を組み合わせたコンセプト車「ビジョン クロスコンパクト」も公開した。運転手の気分に合わせて行き先を提案する。

主力車種である多目的スポーツ車(SUV)の新型「CX-5」も初めて公開した。8年ぶりの全面改良を控えており、2025年末に欧州から発売する。

マツダは同日、新しいロゴを25年から順次展開すると発表した。スマートフォンなどの画面上でも見やすいように、平面のシンプルなデザインにした。用途に合わせて現行のデザインと併用する。
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