経済産業省が31日発表した9月の鉱工業生産指数(2020年=100、季節調整済み)速報値は102.8となり、前月から2.2%上昇した。生産用機械工業や無機・有機化学工業などがけん引し、3カ月ぶりの上昇となった。

生産の基調判断は前月の「一進一退」のままとした。

全15業種のうち上昇したのは13業種で、生産用機械工業は6.2%上がった。半導体製造装置の中国や台湾向けの輸出が好調で、生産が増えた。機械プレスも受注の増加で伸びた。無機・有機化学工業は9.1%の上昇だった。ポリプロピレンや自動車の排ガス浄化触媒が伸びを支えた。

15業種中低下したのは2業種で、自動車を除く輸送機械工業が6.6%下がった。航空機用エンジン部品の生産が落ち込んだ。鉄鋼・非鉄金属工業は0.5%低下した。通信用光ファイバーケーブルが振るわなかった。

主要企業の生産計画から算出した生産予測指数は10月に前月比で1.9%の上昇を見込む。企業の予測値は上振れしやすく、これまでの傾向をもとにした経産省による補正値は0.5%の低下となった。

鉱工業生産指数を7〜9月で見ると、101.8で前の四半期と比べて0.1%下がった。2四半期ぶりのマイナスとなった。自動車を除く輸送機械工業が上昇に寄与した一方で、自動車工業は低下した。

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