
人工知能(AI)がロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」が世界的に注目を集めています。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は「次のフロンティアは『フィジカルAI』だ」と語り、米アマゾン・ドット・コムや米エヌビディアなどの巨大テック企業が開発に意欲を見せます。人手不足の解消や生産性向上につながると期待される一方、米国内では「AIが人の雇用を奪うのでは」との不安も強まっています。フィジカルAIの最前線が分かる記事を集めました。(内容や肩書などは掲載当時のものです)
ビジネス・クリップ 「ビジネス・クリップ」は日々の記事の中から、ビジネスパーソンに役立つ実践的で、読まれたものを集めたコンテンツです。保存して後から読んでも、移動中に斜め読みしても。あなたのビジネススキルの向上にお役立てください。世界で開発競争が過熱 中国も存在感
ソフトバンクグループ(SBG)がスイス重電大手ABBのロボット事業を買収すると表明したほか、電気自動車(EV)大手の米テスラや半導体大手エヌビディアも研究開発を急いでいます。世界市場の拡大が見込まれるなか、中国の新興企業も存在感を高めようとしています。
- ・米中で過熱、AIロボット開発競争 ソフトバンクGが8000億円で名乗り
- ・NVIDIA、日本と「AI×ロボット」生産改革 富士通・安川電機と協業
- ・ロボット会社になるテスラ 日本の「暗黙知」争奪戦が始まる
米アマゾン、物流施設に導入 数千台を視野
米アマゾンは、フィジカルAIの新型ロボットを物流施設に導入すると発表しました。従来は3種類のロボットを使っていた荷物の仕分け作業を1台で担わせ、将来は数千台の導入を視野に入れます。AIが人の仕事を代替する時代を見据え、科学技術や産業が抱える課題について哲学の視点で議論する機運も高まっています。
- ・AmazonのAIロボ、荷物仕分けを1台で 作業員代替は慎重姿勢
- ・京都会議「AIの舟で人間はどこへ」 哲学とビジネス、白熱の対話
日本の製造業、産業用ロボの知見生かせるか
産業用ロボットなどで先行してきた日本の製造業は、フィジカルAI市場で存在感を示せるかどうかが注目されます。日本国内でも産学が連携した団体が立ち上がるなど、研究開発のスピードが速まっています。
- ・オークマなど、工作機械「完全自動化」懸ける 米関税にらみ価格転嫁
- ・「身体を持つAI」 デンソーや東芝が研究強化、自動運転など向け
- ・フィジカルAIに生きる日本企業の身体知 一條和生氏
- ・京都大学で「フィジカルAI」団体立ち上げ 企業と研究者の交流促進
- ・工場自動化へヒト型ロボ 製造業DXの展示会、名古屋で開幕
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