日産自動車の子会社である日産車体(神奈川県平塚市)の湘南工場(同)が、2026年度末で完成車の生産を終了し、部品生産工場として活用されるとの発表を受け、平塚市や平塚商工会議所は支援策の模索を続けている。
日産車体は10月29日、湘南工場について収益性や雇用維持の観点から修理用のサービス部品を生産すると発表した。従業員の異動を検討し、労働組合と協議を始めるとしている。
これを受け、平塚市の落合克宏市長は「日産車体、平塚商工会議所、市による三者会議を続ける。必要な情報交換を行い、支援していく」とのコメントを出した。
市によると、8月7日に1回目の三者会議を開催。これまでに3回の会合を実施してきた。それぞれの現状報告を中心とした情報の共有や今後の対応策といった内容が話し合われているという。
市の担当者によると、市が設けている経営相談や就労相談の窓口に、日産車体関連の相談はまだ寄せられていないという。担当者は「日産車体が検討する従業員の行き先や処遇の状況を待ちながら支援策を考えていくことになる」と見通しを話す。
平塚商工会議所の常盤卓嗣会頭は「金融機関も含めた支援のあり方を検討している。会議所所属の企業からは『日産車体の従業員をうちで受け入れてもいい』という話も出ている。人手不足の背景もあり、日産車体の人材は貴重だ、という認識だ」と強調する。【澤圭一郎】
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