早稲田大学の若田部昌澄教授=東京都内で2024年3月14日午後1時39分、竹地広憲撮影

 政府は5日、首相の諮問機関である経済財政諮問会議の民間議員に、前日銀副総裁で積極財政派として知られる若田部昌澄早大教授を新たに起用する方向で最終調整に入った。高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」による歳出拡大の議論が進みそうだ。

 若田部氏は積極的な金融緩和と財政出動を主張する「リフレ派」の論客として知られる。2018~23年に日銀の副総裁を務め、黒田東彦総裁(当時)が推し進めた異次元緩和政策を支え続けた。

 諮問会議は財政運営や予算編成の基本方針など、経済財政政策の重要事項を調査、審議する。諮問会議の議員は経済財政政策への知見、企業経営などの実績を踏まえて首相が任命する。議員10人のうち4人以上は民間議員が務める。民間議員の意見や提言は、政府が毎年6月ごろにまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映される。【山口敦雄】

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