高島屋新宿店の8階店舗で提供するホットケーキ(6日、東京都渋谷区)

高島屋は新宿店(東京・渋谷)で、歳暮商品をカフェメニューとして提供する企画を初開催する。7〜25日の期間限定で、レトロがテーマのメニューを8階の飲食店「Kouji&ko」で販売する。ギフトを贈る前に自分で味わえるようにするほか、歳暮になじみの薄い若年層などへの訴求効果を狙う。

2025年の歳暮では幅広い世代の取り込みを目指してレトログルメを打ち出しており、店舗では8種類を提供する。横浜の老舗ホテル「ホテルニューグランド」のシーフードドリア(2420円)や東京・上野の純喫茶「珈琲王城」のミートソース(1870円)など人気店の監修品や海老ピラフ(1540円)、分厚いホットケーキ(880〜1210円)を販売する。

高島屋では10月末から関西地区、11月5日から関東地区の店舗で順次店頭のギフトセンターを開設している。新宿店は6日、11階に特設会場を開いた。今回の実食企画は新規客との接点増加を図るため、あえて紳士服・スポーツフロア内の店舗で展開する。営業企画部の担当者は「歳暮会場とカフェの相乗効果に期待したい」と語った。

高島屋の歳暮商品(6日、東京都渋谷区)

得意先などに中元・歳暮を贈る習慣が薄れる中、各社は需要取り込みに奔走する。松屋は自宅配送限定のアイテム数を前年から9商品増やした。宮崎牛の徳用切り落とし(5400円)やパックのこしひかり(2106円)などを展開する。

同社はオンラインストアの利用強化も進めている。銀座店(東京・中央)8階のギフトセンターでは電子商取引(EC)注文のサポートを実施しており、対応人数を中元時期の約2倍に増やした。歳暮全体の売上高目標は前年割れを見込む一方、ECの売上高は前年比67%増を見込む。

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