全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま、東京都港区)は10月末現在のサンマの水揚げ状況を発表した。昨年まで15年連続サンマの水揚げ日本一の北海道根室市・花咲港の水揚げは、前年比45%増の2万5986トン、水揚げ金額は23%増の106億5879万円で、2015年以来10年ぶりに100億円を超えた。
水揚げ金額が100億円を突破した花咲港の浜値は1キロあたり410円で前年の85%にとどまった。厚岸港の水揚げは98%増の5091トン、水揚げ金額は16億2840万円だった。釧路港も前年比9・1倍の1940トン、6億9899万円の水揚げがあった。
全国の水揚げは、前年同期を55%上回る4万5560トンで、すでに前年の総水揚げ量(3万8695トン)を18%近く上回った。
岩手県の大船渡港は21%増の4450トンで17億9484万円。宮城県の気仙沼港は88%増の3706トンで13億9620万円など道外の港も水揚げ量が増えている。
サンマの水揚げは、最盛期には年間20万~30万トンあっただけに、決して豊漁とはいえないが、ここ数年続いた記録的な不漁に比べると、今年は前年比1・5倍以上の水揚げがあり、比較的大ぶりなサンマも多い。
魚群は常磐沖まで南下しているが、10月下旬ごろからしけも続き、漁期終盤の水揚げは尻すぼみの傾向にある。【本間浩昭】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。