北海道安平町で10月25、26日に開かれた第16回全日本ホルスタイン共進会(日本ホルスタイン登録協会主催)で、千葉県鴨川市横尾の酪農家、糟谷英文さん(58)が出品した牛が、出産経験のある4歳クラスでトップの優等賞1席に選ばれた。
共進会は乳牛の改良増殖の推進を目的に5年に1度開かれており、「乳牛のオリンピック」とも呼ばれる。新型コロナウイルス禍で10年ぶりの開催となった今回は、全国から選抜されたホルスタインとジャージー計約400頭が出品された。20部門に分かれ、体の各部位ごとの基準に従って審査が行われた。
糟谷さんが育てたアクティブデール・キングドック・ルエラ号は、経産牛4歳クラスの第14部に出場。29頭が競った同部門は「非常にレベルの高いクラス」(審査員)となったが、ルエラ号は「全体のバランスが優れ、機能的な牛である」との評価を得た。県代表の牛が各部門のトップである優等賞1席となるのは30年ぶりという。
糟谷さんは1919年から続く酪農家の4代目で、約120頭を飼育している。10月31日に鴨川市役所を訪れた糟谷さんは、佐々木久之市長に結果を報告。「乳牛の聖地・北海道で1位になるのは非常に難しい。1日がかりで移動するハンディキャップもあるだけに、他の都府県の出品者に夢と希望を与えられたと思う」と語った。【岩崎信道】
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