
大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は11日、大阪・関西万博への会場輸送などによる増収効果は222億円だったと発表した。会場がある夢洲(ゆめしま)に乗り入れる中央線の利用が想定を上回ったほか、駐車場と会場を結ぶバス運行や会場内飲食店の売り上げも寄与した。同日明らかにした2025年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比41%増の229億円と4〜9月期としては過去最高だった。
売上高にあたる営業収益は25%増の1277億円で、営業利益も45%増の346億円でいずれも4〜9月期として過去最高だった。万博の安全対策費がかさんだが、万博期間中(4月13日〜10月13日)の1日平均乗車人員は前年同期を15%上回った。広告事業でも、万博に合わせて主要駅で増設したサイネージ広告の売れ行きが伸びた。
26年3月期の業績予想は、純利益を前期比9%増の318億円と上方修正した。従来予想は294億円だった。乗車人員数も過去最多となる見込みだが、営業収益は同16%増の2360億円に据え置いた。河井英明社長は「万博を訪れた人が広い範囲に足を延ばすと思っていたが、想定ほど行ってもらえなかった」と話した。
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