キリンホールディングスが11日発表した2025年1〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比30%増の1028億円だった。子会社化した「ファンケル」の株式の段階取得差損を前年同期に計上した反動があった。販売が好調な化粧品やサプリメントなどのヘルスサイエンス事業が収益増に貢献した。

売上高にあたる売上収益は3%増の1兆7561億円、本業のもうけを示す事業利益は5%増の1705億円だった。いずれも1〜9月期で過去最高だった。

ヘルスサイエンス事業は売上収益が1.8倍の1879億円だった。24年10月から連結対象となったファンケルの売上収益829億円の計上が寄与した。化粧品ブランド「アテニア」が国内外で伸びているほか、サプリメントも好調という。アミノ酸事業の売却に伴う赤字も減り、事業利益は127億円(前年同期は20億円の赤字)だった。

酒類事業の売上収益は3%減の7694億円だった。4月にキリンビールがビールや缶酎ハイなどを値上げした影響で販売量が減った。単価上昇で事業利益は9%増の909億円だった。

25年12月期通期の連結業績見通しは据え置いた。売上収益が前期比4%増の2兆4400億円、純利益は2.6倍の1500億円を見込む。

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