小林製薬が11日発表した2025年1〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比27%増の68億円だった。紅麹(こうじ)原料を含むサプリメント製品の回収関連費用は33億円と、前年より65億円減ったことが利益水準を引き上げた。広告の自粛をしていた影響で利益率の高いヘルスケア商品の販売が減り、売上高は2%減の1120億円にとどまった。

7月からテレビ広告を本格再開しており、7〜9月期の3カ月に限定すれば連結売上高は前年同期比4%増の430億円と増収に転じている。ただ健康被害問題が発覚する前の23年7〜9月期の実績(454億円)には届いておらず、消費者離れが続く。

国内ではヘルスケア商品の回復が鈍い一方、日用品は堅調だった。生ごみのにおいを消しつつ抗菌機能も持つ芳香剤の新商品などが貢献した。海外は額を冷やす「熱さまシート」の消費が中国や東南アジアで落ち着き、減収となった。

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