博報堂DYホールディングスは12日、ネット広告代理店のデジタルホールディングス(HD)に対するTOB(株式公開買い付け)について11月27日まで延長すると発表した。完全子会社化を目指して9月にTOBを始めたが、10月に入り投資会社のシルバーケイプ・インベストメント(ケイマン諸島)が対抗TOBを表明していた。博報堂DYは買い付け期間を延ばし、TOBの成立を目指す。

博報堂DYによる買い付け期間の延長は10月28日に続いて2度目。シルバーケイプは博報堂の提示価格より約2割高い1株当たり2380円を提示している。

デジタルHDは10月28日に「博報堂の公開買い付けに対して引き続き賛同する」との意見を表明。シルバーケイプのTOBで少数株主から株式を買い上げるスクイーズアウト(強制買い取り)が実施されずに一般株主が取り残されるリスクを回避するためとして、買収防衛策を導入する方針を示している。

シルバーケイプはデジタルHDへのTOBを11月下旬に始める予定としていたが「買収防衛策に基づく対抗措置が発動されないことが確定する時期を正確に予想することが困難」として、買い付けの時期を2026年2月下旬に変更した。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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