カネカが12日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%増の110億円だった。有価証券売却益を計上した。

売上高は微増の3974億円、営業利益は22%減の149億円だった。血液浄化器やカテーテルなど医療機器の販売が好調だった一方、塩化ビニール樹脂は中国の過剰生産の影響で販売価格が低迷し、利益を押し下げた。米国の建築市場が落ち込み、配管用のパイプなどの販売が低調だった。

26年3月期通期の業績予想は売上高が前期比1%減の8000億円、営業利益は8%減の370億円を見込む。従来予想をそれぞれ200億円、50億円下方修正した。純利益は30%増の330億円で据え置いた。

同日、日本ゼオンのグループ会社で消化器や循環器向けの医療器材を手掛けるゼオンメディカルの買収を発表した。買収額は非公表。25年度末からの販売開始を目指す。買収により消化器領域のカネカの国内シェアは3位に上昇する見通し。

カネカの藤井一彦社長は「ゼオンメディカルが持つ技術は我々が研究できていなかった分野。品ぞろえの拡充で業界内での立ち位置を上げていけると判断した」と説明した。

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