JR九州が、任天堂の人気ゲーム「スーパーマリオ」を用いた集客を進めている。博多駅ビル(福岡市博多区)の直営店「Nintendo FUKUOKA(ニンテンドーフクオカ)」が14日に開業するのを機にラッピング列車などを走らせるほか、九州各地でイベントを開催する。アジアからの訪日客でにぎわう中、世界で親しまれるマリオの魅力で集客に弾みをつけたい考えだ。
博多駅で11月から始まった恒例のイルミネーション。今年はスーパーマリオのキャラクターが描かれたツリーが目を引き、観光客らがカメラを向けている。ゲームの土管を模した撮影スポットもある。東京、関西に続き4店目となる任天堂の直営店が博多駅ビル内に14日開業するのに合わせた装飾だ。
任天堂は売上高の約8割を海外で稼ぎ、ゲームのキャラクターは世界中で親しまれている。テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市)は、2021年に開業した「スーパー・ニンテンドー・ワールド」が人気となり、集客数で東京ディズニーランドを抜き、世界3位になった原動力となった。
JR九州も「マリオは国や世代を問わず人気。集客力を高めたい」(古宮洋二社長)として、九州各地への列車利用につなげようとキャンペーンを展開する。11月29日からはマリオなどのキャラクターを描いた特急列車1編成を、長崎や大分方面に運行。来年2月から西九州新幹線、3月からは九州新幹線にもラッピング車両を1編成ずつ導入し、6月末まで走らせる。
大分、宮崎、長崎、熊本、鹿児島中央の各駅では、今年11月から来年5月にかけて任天堂の期間限定店舗を順番で設けるほか、駅前広場でスーパーマリオの世界を体験できるイベントを開く。11月29日から6月30日まで駅やイベント会場など100カ所で、キャラクターのコインをスマートフォンで集めるデジタルスタンプラリーも開催する。【久野洋】
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