2025年4〜9月期決算を発表する山陰合同銀行の吉川浩頭取(13日、松江市内の本店)

山陰合同銀行が13日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比28%増の107億円となった。中間期で初めて100億円を超えた。貸出金残高の増加による貸出金利息の伸びが寄与した。

最大10億円の自社株買いも同日発表した。発行済み株式総数(自社株除く)の0.65%にあたる100万株を上限に市場で買い付ける。5〜6月にも10億円を実施済みで株主還元を強化する。

役務取引等利益は3%減の63億円。金利競争の激化により山陽で新規の住宅ローンが減少した。本業のもうけを示す単体のコア業務純益(投信解約損益除く)は9%増の180億円だった。

貸出金残高(単体、平残ベース)は7%増の5兆1347億円。地域別では東京が14%増の1兆381億円、兵庫・大阪が10%増の1兆2845億円だった。島根、鳥取の山陰両県は1%増の1兆7975億円で、都市部の伸びが好業績を支えた。

預金等残高(同)は4%増の6兆7505億円。東京が1兆5800億円と53%伸びた。山陰は微減の4兆2509億円だった。

吉川浩頭取は「山陰は最も重要なマーケット」としたうえで「(東京などは)成長市場。顧客の課題解決を通じて存在感を高め、全体としての成長をなし遂げていきたい」と述べた。

有価証券の評価損(単体)は9月末で1118億円と3月末比で62億円膨らんだ。金利上昇で国債の評価損が拡大した。収益性の低い投資信託の売却や金利リスクのヘッジなど対策を進める。

2026年3月期の連結の見通しは経常利益を前期比12%増の298億円と従来予想より6億円引き下げた。純利益は210億円で据え置いた。

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