ジャパンディスプレイ(JDI)が13日発表した2025年4〜9月期連結決算は、最終損益が113億円の赤字(前年同期は168億円の赤字)だった。工場閉鎖や生産縮小による販売減が響いた。資産売却による特別利益を計上し、赤字幅は縮小した。9月末時点の純資産はマイナス40億円と債務超過が続く。
売上高は前年同期比36%減の664億円だった。主力の茂原工場(千葉県茂原市)の生産縮小でスマートウオッチ向けパネルの出荷が減った。年内をめどとしていた茂原工場の生産終了を11月に前倒しした。車載パネルも工場閉鎖や低採算品からの撤退で、販売減となった。26年3月期の業績予想は非公表のままとした。
JDIは経営立て直しに向けた構造改革を進めている。親会社のいちごトラストにパネル技術に関する知的財産を売却し、185億円の特別利益を計上した。債務超過額は6月末のマイナス129億円から縮小した。
今後は人員削減によるコスト削減効果や、茂原工場の不動産のいちごへの売却益を見込む。JDIの平林健最高財務責任者(CFO)は同日の決算説明会で「不動産は年内売却を目指しており、債務超過の解消につとめたい」と話した。
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