記者会見する甲斐章文執行役員

第一生命ホールディングス(HD)は14日、2026年3月期の連結純利益が前期比7%減の4000億円になりそうだと発表した。株高で第一生命保険の株式売却益が期初予想を上回る見込みであることなどを踏まえ、従来予想の3470億円から引き上げた。

株主配当の原資となるグループ修正利益の通期予想は、4100億円程度から4700億円程度に引き上げた。グループ修正利益の上方修正をうけ、期末配当を前回予想から3円引き上げ27円とする。年間配当は3円増の51円となる。

グループ修正利益は6%減の2311億円だった。国内事業や海外事業で増益を確保したものの、バミューダ籍の再保険会社で前年同期に計上した一時的な利益が減少し全体では減益となった。期初の利益目標に対しての進捗率が50%を超えているほか、第一生命の株式売却益が伸びる見込みのため、通期予想を引き上げた。

第一生命HDは24年度からの中期経営計画で、株式リスクの縮減を進めるとしている。9月末時点の国内上場株の残高は株高で3月末時点より膨らんだ。国内上場株の売却見通し額は期初の3800億円から約7000億円に拡大する見込み。記者会見した甲斐章文執行役員は「国内株への偏りが大きかったのでリスク削減を進める」と話した。

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