窪田製薬HDが近視予防向けに開発した眼鏡型装置「クボタグラス」

窪田製薬ホールディングス(HD)は14日、近視の予防向けに開発した眼鏡型装置の効果を調べる臨床試験(治験)を中国で始めると発表した。11月中にも被験者に利用し始めてもらう。予防効果を科学的に示し、中国国内での普及を目指す。

同社の眼鏡型装置「クボタグラス」はレンズ内部の発光ダイオード(LED)や微小レンズの働きにより、屋外で遠くを眺めた時の物の見え方を再現できる。

屋外で自然光の刺激を受けたり、遠くを見たりすることは近視予防につながるとされる。同社はクボタグラスを使えば通常の生活をしながら屋外活動と同様の予防効果を得られるとみる。

治験を実施する医療機関の上海市眼病防治センターと14日に業務委託契約を結んだ。まだ近視になっていない6〜9歳の子ども118人の参加を予定する。クボタグラスを使うグループの子どもには1日2時間以上、1年間にわたって装着してもらい、使わないグループとの近視発症率の違いを調べる。約2年後に結果をとりまとめる。

近視になる人は世界で増えており、緑内障や近視性黄斑症などの発症リスクを高めるとして問題になっている。中国では近視予防への関心が高く、窪田製薬HDもクボタグラスを既に展開している。ただ競合製品も多いため、治験で効果を科学的に示して装着効果を訴えて競争力を高める。

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