4〜9月期の最終損益が赤字に転落した曙ブレーキ

曙ブレーキ工業が14日発表した2025年4〜9月期連結決算は最終損益が7億8800万円の赤字(前年同期は7億4000万円の黒字)に転落した。営業利益は増加したが、前年同期に88億円の投資有価証券売却益を特別利益として計上していた効果が剝落した。

支払利息や米国での構造改革費用も高い水準が続き、最終損益悪化の要因となった。

曙ブレーキ工業は24年に私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)により進めていた再建計画を終了した。既存の借り入れの返済は進んだが、長岡宏社長は「まだそれなりの借入金があり、利払いが残っている」という。北米では赤字体質が続いており「構造改革費用も営業外で発生している」と説明した。

売上高は3%減の789億円だった。日系商用車メーカーからの北米向け製品の受注減少などが影響した。営業利益は2.7倍の22億円に膨らんだ。原材料価格などの高騰を円滑に価格転嫁できたほか、日本や中国市場での人員削減などの構造改革も効いた。

通期の業績予想は据え置いた。26年3月期の売上高は前期比4%減の1546億円、最終損益は13億円の赤字(前期は1億6800万円の黒字)になると見込む。

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