NHKは14日、大みそかに放送される第76回紅白歌合戦の出場歌手37組と特別企画で出場する2組を発表した。初出場は、紅組の女性アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」や白組のダンスボーカルグループ「M!LK」など、紅組8組、白組2組となった。旧ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡り、マネジメント業務を引き継いだ「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」所属の男性アイドルグループ「King&Prince」が選ばれた。旧ジャニーズ勢は3年ぶりの出場となる。
同局は、性加害の事実を旧事務所が認めて謝罪した2023年9月以降、所属タレントの新規起用をやめ、同年の紅白では44年ぶりに「出場ゼロ」に。24年10月に新規起用の再開方針を発表し、同年の紅白にスタート社所属歌手の出演交渉をしたことを認めたが、2年連続で出場なしとなっていた。今年の紅白の篠原伸介・制作統括は「同社所属歌手の起用の是非は特段、チーム内で話していない。紅白全体としてどんな方が出演にふさわしいかを話していた」と語った。
東京・渋谷のNHK放送センターでは出場歌手発表に合わせ、初出場のうち9組などが記者会見した。シンガー・ソングライターの幾田りらさんは、人気デュオ「YOASOBI」のボーカル、ikuraとして知られる。YOASOBIとしては紅白に3回出場したが、ソロでは今回が初出場。「1人で出るのと2人で出るのは緊張の仕方が違うはず。ステージで自分が積み重ねてきたものを披露できるよう頑張りたい」と話した。
他に出場するのは、人気バンドの「Mrs.GREEN APPLE」(ミセス・グリーン・アップル)や「サカナクション」、デビュー40周年を迎えた「TUBE」など。スタート社に所属し、来年5月で活動終了する人気アイドルグループ「嵐」の出場が注目されていることについて、篠原統括は「期待値の高いアーティストは引きつづき交渉する」と述べた。
紅白歌合戦は12月31日午後7時20分からNHK総合などで放送される。【井上知大】
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