(左から)記者会見するノバレーゼの荻野洋基社長、TKPの河野貴輝社長、エスクリの渋谷守浩社長(14日、東京都渋谷区)

結婚式場大手のノバレーゼとエスクリは14日、2026年4月1日に合併すると発表した。ノバレーゼを存続会社として、エスクリを吸収合併する。エスクリの株式1株に対し、ノバレーゼの株式0.558株を割り当てる。業界シェアを現在の単純合算した約2%から将来は10%に高めることを目指す。

統合後は最大手のテイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)に次ぐ2位となる見込み。統合後の社名は未定で、社長最高執行責任者(COO)にノバレーゼの荻野洋基社長、会長最高経営責任者(CEO)にエスクリの渋谷守浩社長が就く。エスクリは26年3月30日付で東証スタンダード市場を上場廃止となる。

ノバレーゼとエスクリは14日、両社の親会社である貸会議室大手のティーケーピー(TKP)とともに東京都内で記者会見を開いた。

エスクリの渋谷社長は統合後の会社を「ウエディング業界再編の軸にしたい」と話した。業界では婚姻数の減少や結婚しても挙式しない「ナシ婚」の定着が逆風になる中、合併で企業体力を高めると狙いを説明した。

矢野経済研究所によると、ブライダル関連の市場規模は1兆8500億円。2社の婚礼事業の売上高を合わせると391億円で、業界全体の約2%に当たる。渋谷氏は「ノバレーゼ・エスクリ連合が強固な会社になれば、同じ傘のともに頑張りたいという会社も出てくるだろう。そうすれば業界でのシェア10%の達成のハードルも高くない」とも語った。

2社が年間に扱う結婚式は約9600件だ。ノバレーゼの荻野社長は「結婚式を終えた人に対して、子どもが生まれた後のライフイベントをお手伝いするなど、顧客とのつながりを深めていくことが重要だ」と話し、新会社では婚礼の周辺領域にも事業を広げる意欲を示した。

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