
京都の高級絹織物で国の伝統的工芸品に指定されている「西陣織」の生産者が加盟する西陣織工業組合は15〜16日、「西陣織博2025」を西陣織会館(京都市)で開催した。帯地、きもの、ネクタイなど400点を超す西陣織の作品を一堂に展示する「西陣織大会」をメインに、京友禅や丹後織物など他産地の作品の展示、西陣織関連工程の職人による実演、工程を遊びながら学べるワークショップなどが催され、市民や観光客らが楽しんだ。

同組合によると、西陣織の出荷金額は2023年に169億円となり、ピークだった1990年の1割未満に縮小した。小平真滋郎理事長は「規模がだんだん小さくなることを真摯に受け止め、若い人を含め各世代でチームをつくって、全国のきもの関連や伝統的工芸品の産地と協力していきたい」と述べた。

西陣という名称は「応仁の乱」(1467〜77年)で西軍の大将の山名宗全が京都の西に陣を敷いたことに由来する。関係者は応仁の乱が終了した日にちなんで11月11日を「西陣の日」と定めており、例年この時期に西陣織大会を開催している。今回は西陣織会館竣工50年を記念して内容の充実をはかり、西陣織博として実施した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。