1万円札と100ドル紙幣=ゲッティ

 17日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は対ユーロで下落し、一時1ユーロ=180円台を付けた。180円台を記録したのは、単一通貨ユーロが導入された1999年以来初めて。18日の東京市場でも一時、180円台に乗せた。

 金融緩和や財政拡張を志向する高市早苗政権下での財政悪化が懸念され、円売りが進んだ。

 欧州中央銀行(ECB)が7月以降3会合連続で金利を据え置き、日欧の金利差が縮小しにくい状況が、ユーロ高に拍車をかけている。

 日銀が12月の次回会合で利上げに踏み切るかが次の焦点になりそうだ。高市首相と日銀の植田和男総裁は18日午後、首相官邸で面談する予定。利上げが見送られるとの観測が広がれば、円安・ユーロ高がさらに加速する可能性もある。【ブリュッセル岡大介】

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