ムーディーズ・ジャパンは20日、ニデックの発行体格付けを「投資適格級」の下限とされる「Baa3」(トリプルBマイナスに相当)に2段階引き下げたと発表した。特別注意銘柄に指定され、2025年4〜6月期には多額の営業損失を計上したことなどを受け、「財務諸表の信頼性に対する不透明感が強まったことを反映した」としている。

ムーディーズは、ニデックで不適切会計の疑いや内部統制の不備に関する第三者委員会による調査が進むなか「今後も調査のスケジュールや調査結果について不透明な状況が継続すれば、投資適格等級の格付に相応しない」と指摘した。

ニデックは特別注意銘柄の指定を受けて、26年1月下旬にも内部管理体制の改善計画を日本取引所グループに提出する予定だ。ムーディーズは将来の格付けについて「格下げ方向での見直し中であるため、格上げは考えにくい」としている。

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