NECとNEC通信システムは、毎日放送と共同で複数のVR（仮想空間）ゴーグルを単一コントローラーから一括操作できるシステムの実証実験を8日に実施したと発表した。プロレス団体のDRAGONGATEが主催する「KING OF GATE 2025 DRAGONGATE No.1 CHAMPION SHIP」の会場で実施し約80人が参加した。
今回のシステムは完全同期再生により、複数台のVRゴーグルに対して誤差を抑えた同期再生指示と制御を行う。VRゴーグルを装着した全員が同時に映像の開始、クライマックス、終了を迎えることができ、一体感のある没入感を体験することが可能だ。
イベント運営側はパソコンなどの管理画面から、全デバイスの接続状態をリアルタイムで把握し、映像の再生・停止を制御できる。
実験では、DRAGONGATEの試合の約1分半のコンテンツを配信した。参加者からは「隣の人と同じタイミングで感動を共有できた」「こんなに近い距離で選手を見られるのはうれしい」といったフィードバックが得られたという。
従来のVR環境では、ヘッドマウントディスプレーごとに個別の映像再生や停止作業が必要で、管理者の負荷や体験タイミングのずれが課題となっていた。
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