三菱電機は21日、アラブ首長国連邦(UAE)に本社を置く昇降機の販売代理店を完全子会社化すると発表した。買収額は非開示。三菱電機は昇降機の製造や保守などを手掛けるビルシステム事業を重点成長事業と位置づけており、高層ビルなどで需要が見込まれる中東を中心に南アジア、アフリカ地域での事業拡大を目指す。
完全子会社化したのは昇降機の販売や保守を手掛けるAG MELCO Elevator(エージー・メルコ・エレベーター)。三菱電機は1981年に出資した。直近の出資比率は三菱電機が49%、現地のRAG(ラワフェド・アルムスタクバル・グループ)が51%となっていた。19日にRAGから残る51%を取得し完全子会社化した。
エージー・メルコ・エレベーターは1975年から代理店として三菱電機の昇降機の販売や保守を手掛けている。完全子会社化することで意思決定を迅速化し、経営資源の一体化と事業運営の効率化を図る。
アフリカ市場では人口増加で今後の成長が期待されている。アフリカの未進出国での戦略的拠点として活用し、住宅だけでなく病院や教育機関などの施設での建設を拡大する。三菱電機とビルシステム事業を手掛ける三菱電機ビルソリューションズは国内外の昇降機を中心とした保守契約台数で2030年度に150 万台を目指す。
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